たくさんあるけど何が違う?キャッシュレスサービスの基礎知識
たくさんのキャッシュレスサービスが存在する。
どんなサービスが存在して、どう違うのか、何を基準に選べばいいのか。
という基本的なことから活用術までを一挙紹介。
まず最初に台頭したのは非接触ICを使ったサービスだが、その後にバーコードやQRコードなどの二次元コードによる決済サービスが続々と登場して競合する形で大規模な利用者還元サービスを展開。
そこで一気に火が付いた。
同時期に非接触IC型もかなりの利用者増が見られキャッシュレスサービス競争が激化し始めた。
キャッシュレス決済の種類
キャッシュレスの分類としては、店舗・オンラインでの支払い方法であるインターフェースと、その金をどう精算するかの2つで決まる。
インターフェースは主に
精算方法には
- 前払い(プリペイト)
- 即時振替
- 後払い(ポストペイ)
がある。
前払いは銀行口座や現金でのチャージ。即時振替はカード利用と同時いデビットカードから引き落とされる。
後払いはクレジットカードがある。
これらの関係性を整理して考えると自分にあった答えを見つけやすい。
チャージしすぎに要注意
キャッシュレスといっても細かい部分で違うところがあるので注意が必要。
特に前払い方式のキャッシュレスサービスは、電子マネーとしてチャージした後に原則として現金に払い戻せないタイプと現金に戻せるタイプが存在する。
現金に払い戻せないタイプは事業者が資金決済法『前払い式支払い手段』として発行者が発行していて、利用者から受け取った金額の2分の1を保全することが必要なのに対し、払い戻せるタイプは資金決済法の資金移動業者として発行されて、利用者から受け取った金額の100%を求められる。
後者のほうが規制がより厳しい。
そしてこの規定は、ユーザー側にはとてもわかりにくい。
それぞれのホームページにも詳しく記載されていないので、、、余計に。
例えばペイペイで使える電子マネー『ヤフーマネー』や『Line pay』、IDでの決済機能を搭載したプリペイドカードの『ソフトバンクカード』には両方の種類の電子マネーが存在する。
また前払い式の決済手段には、ペイペイはペイペイ残高が最後に増減した日から2年、LINEpayが5年と有効期限が決まられている。
ポイントという魅惑につられてうっかりチャージしすぎてしまうのは危ない。
あとから現金として払い戻せないことに気づき、しかも使いみちのない電子マネーが無
為に消えていくなんてこともありえるので、電子マネーの種類はしっかりと見極めたほうがいい。
サービス選びのポイント
ユーザー側の注目ポイントは主に2つある。
1つは『使いやすさ』。
ナナコやワオンのような非接触ICで支払う電子マネーはICカードやスマホをIC端末にかざすだけで手軽に支払いが完了する。
しかし、それを読み取るには専用の端末にが必要になってくるので設置場所は大型店などに限られている。
そうなるとユーザーとしてもどこでも使えるということにはならない。
一方で一次元バーコードやQRコードは店頭にシールでもなんでもQRコードを表示するだけで終わるので、店舗側の負担が圧倒的に少ない。
利用可能な店舗の拡大が急速なので、ユーザー側は店を選ばずに使えるようになるでしょう。(事実、店を選ばず拡大中。)
2つ目はポイント還元や割引といったユーザー還元の大きさ。
非接触IC・バーコード・QRコードの3つともに0,5%や1%が基本的な比率になっている。
そしてクレジットカードを一緒に使うことでクレジットカード分のポイントも貯まるケースもある。
ものによっては店舗使用でさらに上乗せなどのポイントの“多重取り”ができるケースもある。
これらに気を付けて考慮すると得ができる。
どうやって使うの?
QRコードの話をしよう。
大きく分けて2つある。
専用アプリを起動する。ここまでは同じ。
1つ目の方法は、自分でQRコードを作成してそれを店舗側の画像認識端末で読み取る「利用者提示・店舗読み取り型」。これは店舗側に専用端末が必要なので、大型店などによく導入されている。
支払った後はユーザーのアプリに使った店の名前と金額を表示される仕組みになっている。
そして2つ目は店頭に貼られていて、それをユーザーがアプリで読み取る「店舗提示・利用者読み取り型」。
この方式だと、ユーザーが店に貼られてるQRコードをアプリで読み取ってアプリ画面に金額を打ち込んで、さらに店員が金額を確認してユーザーがアプリの支払いボタンを押して完了。
単一価格の商品を売っている店舗では商品にQRコードが張ってあってそれを読み込む形式もある。
この方法はユーザーが金額を打ち込む分、手間が生じる。
そしてユーザーも店舗側も金額を正確に確認する必要がある。
不正利用などのセキュリティー問題は大丈夫なのか
ペイペイは18年の12月にクレジットカード決済を第三者が不正利用する事件が多発した。
原因は情報漏洩から始まり。セキュリティーコードを何回でも入力できたことが簡単に不正利用を許してしまった。(普通は3回くらいミスると入力できなくなる。)
ユーザーのことを考えてやったことが逆にあだとなる結果になった。
しかそペイペイはそれを受けて、パスワード入力が必要な本人認証サービス「3Dキュア」に登録したクレジットカードでなければ一定額以上の決済ができないように対策をこうじた。(ペイペイ以外でもそういった仕組みがある)
もちろん、セキュリティーコードの入力回数も今では制限されている。
最初は明らかに緩すぎたけど、現在は銀行口座のオンラインでのログインと同じようなプロセスをたどる方式をとっているのでセキュリティは高いレベルに達しているといっていい。
ユーザー側が気を付けること
事業者が素晴らしいセキュリティ体制をとっているからといって安心してはいけない。
キャッシュレス先進国の中国では、店頭にあるQRコードの上に偽造QRコードが張られて利用者が支払ったはずの売上金がすべて第三者に送金されてしまうといケースが多発している。
他にも利用者が自分でQRコードを生成した瞬間にコッソリと後ろから読み取られて、身に覚えのない支払いを強いられるケースも起こっている。
店にあるQRコードをしっかりと確かめるとともに、銀行口座のパスワードさながらに自分のQRコードはむやみに外部にさらさないようしたほうがいい。