不健康極まりない“活性酸素”を除去するには
『体のサビ』を引き起こす活性酸素。
これは少量なら細菌を撃退するなどの効果をもたらすが、増えすぎると体のあらゆる部分・場面で毒になる。
呼吸をしているだけで、どんどん増える活性酸素。
これは日々しっかりと気を付けて減らしていきたい。
なぜ危険?“活性酸素”
活性酸素は呼吸によって取り入れた酸素の電子構造が不安定になって変異した物質。
全身の細胞を酸化させて、最悪の場合は遺伝子の『DNA』を変異させてしまう。
リンゴが茶色く変色して、シワシワになる現象が体の中でも起こっているのだ!
人間でいうと老化の進行やさまざまな疾患の進行を助けてしまう。
ガンの発生率も活性酸素が勢いずけてしまう。
一般的に呼吸によって取り入れた酸素の2~3%が活性酸素に変化すると言われている。
活性酸素を増やす原因を減らすとともに、体内の活性酸素を除去する抗酸化物質を積極的に取り入れることが健康な人生には求められる。
活性酸素が体を壊す仕組み
活性酸素が体内に入るとまず細胞の膜を破壊して、さらにそのまま細胞内に入ると核内の中の人間の組成を決定づける『DNA』にまで傷をつける。
結果、突然変異のリスクが引き起こされやすくなって、がん細胞も生まれやすくなる。
主な発生原因
ダイオキシン・排気ガスなどの大気汚染・呼吸・アルコールの大量摂取・紫外線・パソコンや電子レンジから発生する電磁波・ストレス・放射線・喫煙・食品添加物
活性酸素が引き起こす弊害
老化・心筋梗塞・脳梗塞・がん・糖尿病・胃潰瘍・アルツハイマー型痴呆症・アトピー性皮膚炎・関節リウマチ・白内障・未熟児網膜症・肌荒れ・シワシミなどの肌の老化・動脈硬化・肺炎・脳血管性痴呆症
毎日必ず食べたい強力抗酸化物質
βカロテン
βカロテンは緑黄色野菜に多く含まれているカロテノイド。
必要に応じてビタミンAに変換されて作用する。
これでビタミンA不足の心配はなくなる。
しかも溜まりすぎて逆に害になるということがない有能物質。
皮膚や粘膜の健康を維持したり、光反応刺激を助けたり、様々な細胞の増殖や分化に寄与する。
主な食材は、
緑黄色野菜全般・ニンジン・カボチャ・ホウレン草(ゆで)・モロヘイヤ・春菊など
ビタミンA
皮膚・粘膜の維持に欠かせない栄養素。
ビタミンC・ビタミンEと一緒に摂ると相乗効果でより抗酸化力が増す。
体内に蓄積しやすいので、普段食材からこまめに摂取している人はサプリメントを摂らなくても大丈夫。
主な食材は、
レバー・あんきも・うなぎ・ぎんだら・あなご・しそ・モロヘイヤ・にんじん・すじこ・パセリ・バジル・うずらの卵・あゆなど
ビタミンC
抗酸化力だけに限らずコーラゲン生成を促して関節や血管を上部に保ったり、免疫力の向上、美肌効果も高い。
ただし水溶性なので体内に貯めておくことができずに、すぐに尿などで体内に排出されてしまう。
なので細めに摂ることが必要。
サプリメントより食品から摂ったほうが体内滞在時間が長い。(サプリメントだと2~3時間で排出されてしまう。)
主な食材は、
ブロッコリー・ピーマン・ジャガイモ・柑橘類・キウイ・柿・ケール・アセロラ・芽キャベツ・ゴーヤなど。
リコピン
トマトの赤い色素。
リコピン抗酸化⼒はβ‒カロテンの2倍以上、ビタミンEの約100倍にも匹敵するほどの強い抗酸化力を持つ。
また体内の脂肪細胞の増殖を防ぐ働きもある。
リコピンは油に溶けやすい性質があるので、オリーブオイルなどの油と一緒に摂ると体内での吸収率がアップする。
主な食材は、
トマト・パプリカ(赤)・スイカ・グレープ・フルーツ(赤肉種)・マンゴー・紫キャベツ・アスパラガスなど。
ビタミンE
脂溶性のビタミン。
血行を促進、体内の脂質や細胞膜の酸化を防いで血管や肌などの老化を防ぐ。
若返りのビタミンとも呼ばれている。
ビタミンE作用をするトコフェノールという物質は数種類あるが、その中でも最強はα-トコフェロール。
主な食材は、
大豆・アーモンド・ごま・アボカド・たらこ・うなぎ・西洋カボチャなど。
αリポ酸
補酵素に分類される物質。
細胞の中、ミトコンドリアに存在し、体内の糖や脂肪酸をエネルギーに変える働きを持つ。
つまりαリポ酸が足りないと疲労回復がままならなくなる。
水溶性と脂溶性の両方の性質を持ち、ビタミンEの約400倍の抗酸化力を有する。
その両親媒性のため、細胞内に入った活性酸素まで退治できるという桁違いの抗酸化力を発揮する。
さらにいえば、ビタミンC、E、グルタチオンなどのほかの抗酸化成分を、その役目を全うして力を失った後に再生させてもう一度抗酸化力を与える能力も持っている。
緑黄色野菜に含まれているが、充分な量をとるのは難しいので、サプリメントで摂ることが必要。
コエンザイムQ10
『酸化型』と『還元型』の2種類があり、もともと体内で作られるのが『還元型』。
『酸化型』を摂取した場合、酸化型に変換してから体内に取り込まれる。
この変換する労力がいらない分、還元型のほうが効率よく取り込むことができる。
ミトコンドリアでエネルギーが発生する時点で還元型のコエンザイムQ10が、発生した活性酸素を除去してくれる。
20代をピークに、加齢とともに体内で生成できる量は低下していく。
主な食材は、
青魚(イワシなど)・肉類・大豆・くるみ・アーモンド・ピーナッツ・ほうれん草・ブロッコリーなど。
アスタキサンチン
ヘマトコッカスと呼ばれる海の藻類の赤い色素。
そのヘマトコッカスをエサにする鮭や甲殻類が赤いのはそのせい。
細胞内にも取り込まれることで、内側と外側から細胞を守ってくれる。
その抗酸化力はビタミンEの約1000倍。
また、紫外線によって発生する一重項酸素という活性酸素に対して巨力な除去能力を持つ。
よく紫外線を浴びる人にはものすごく重要になってくる。
さらに、脂肪除去能力も有していて、運動中に脂肪の燃焼効率が上がって糖の消費を抑えられることで、スタミナのある体つくりにを手助けする働きもある。
さらにさらに、目の網膜に対してもこの抗酸化力は爆発的に働くので、眼精疲労の緩和も助けてくれる。
1日の疲労対策のために、朝にとっておくのが効果的。
主な食材は、
鮭・たらこ・エビ・金目鯛・蟹など。