血行を促進させる走り方
血液をスムーズに全身を循環させることは、酸素を末端まで運ぶ重要な作業。
血流が悪ければ新陳代謝が落ちて思うようなパフォーマンスを行うことができなくなる。
この血流の良し悪しを決めるのが血管内皮細胞と毛細血管。
血管内皮細胞は血管内に存在する細胞で、血管を拡張して血流を改善する効果をもたらす。
運動は血流を改善して、血管内皮細胞の機能を向上させることができる。
とっくにスローペースランニングは第二の心臓といわれる太ももを含む下肢の筋肉を重点的に使うので全身の血流促進に効果的といわれている。
またその効果により心臓から送り出されるのと、戻ってくる血液量が増えて心拍排出が増加する。
すると最大酸素摂取量(VOzmax)が増える。
これは体重1㎏あたり1分間にどれだけの酸素を取り込むことができるかを示した値。
これは持久力の目安として換算することができます。
体内では、糖質や脂質をミトコンドリアという細胞小器官で、酸素を使って分解しエネルギーにしているので、
マラソンのように長時間エネルギーを供給しなければならない運動では、体内に多くの酸素を取り込めるということが重要になってくる。
そしてもう1つ重要なのが毛細血管。
毛細血管は静脈と動脈のを繋いで、栄養・酸素・二酸化炭素を交換する重要な役割を持つ。
骨格筋の毛細血管が増えるとより大量のエネルギー源を運搬できるようになり、乳酸などの代謝産物の排出もスムーズになる。
ただし高負荷のトレーニングだとそれは起こりにくいので、低負荷、ランニングでいうとスローペースが効果的。
動物実験では低負荷だと遅筋に、高負荷だと速筋に毛細血管の増加がみられた。
この効果をもたらすには心拍数を110~130/分にキープして30分以上走ることが必要。