糖分が筋肉を育てる
タンパク質さえとっておけば筋肉はデカくなる!
そう思ってプロテインをガブ飲みしてる人もいるでしょう。
でもタンパク質だけでは完璧ではありません。
実はダイエットの敵である糖分がタンパク質と並んでかなり重要な役割をになっているんです。
その証拠に筋肥大に重点を置いたプロテインには大量の糖質が含まれています。
筋肉は血糖を消費する器官
体重の70%を占める筋肉は600種類以上に分類され、そのうち骨格筋が体重に占める割合は体重の40%にもなります。
そのエネルギー消費量は絶大で特に糖分にいたっては摂取した70%を骨格筋が消費しています。
筋肉が糖分を取り込むメカニズム
骨格筋の収縮による血糖の取り込みは、インスリンとは違う経路をたどる。
カギを握っていたのはAMPキナーゼという酵素。
人の体を動かすには細胞内エネルギーとなるATP(アデノシン三リン酸)を分解する必要がある。これはアデノシン1文しに対してリン酸が3つ結合したもので、リン酸とリン酸の結合部屋にエネルギーため込まれている。運動をしてエネルギーが必要になると、細胞はリン酸を1つ切り離してエネルギーを得る。ATPからリン酸が1つとれたものをADP、2つとれたものをAMPと呼ぶ。エネルギーが消費されAMPの割合が増えると、それをAMPキナーゼが感知。GLUT4に働きかけるのださらに筋収縮による糖取り込みには、AMPキナーゼ経路とは別の経路も存在している。
運動をするとSNARK(スナーク)と呼ばれる酵素にスイッチが入り、糖の取り込みを促進します。
SNARKが何を感知してオンになるのかはわかっていませんが糖輸送の情報伝達を担っていると考えられています。
筋肉は貯蔵庫でもある
筋肉は体を動かすためだけの組織じゃなく、貯蔵庫としての役割もある。
何をためてるのかというと、それはグリコーゲン。
グリコーゲンとはブドウ糖を主とした多糖。動物デンプンともいう。
体内のグリコーゲンは78%が筋肉。
約14%が肝臓。
残りの8%が血液中に蓄えられます。
筋肉に蓄えられた分は主に筋肉の収縮に使われます。
もう限界だと極限まで追い込んで筋トレした後に歩るくことができるのはそのためです。
筋肉を使うほどにグリコーゲンは消費されていく、
だからグリコーゲンが不足した状態でトレーニングをしても本来は上がるはずのものが上がらなかったり、筋肉を追い込むことができない。
なので運動の前と後には必ずグリコーゲンを摂取することが必要です。
糖には即効性がある
摂取した糖質、タンパク質、脂質は、それぞれブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸に分解され細胞内に入る。
しかしタンパク質や脂質は吸収してエネルギーとして利用するには時間がかかる。
それに比べて糖質は短時間で胃を通過して小腸の入り口から吸収されていくので即効性があります。
ただし、糖質は少ししか体に貯めておけません。
そして運動中に少しでも糖分が不足すると、体はタンパク質を分解して糖を生み出そうとします。
糖新生と呼ばれる現象です。
せっかく鍛えてるのに同時に分解されるんじゃ、世話ないです。
なのでトレーニング前はかならず糖分が必要になります。
糖分が“天然のステロイド”の分泌を促す
体内の血糖値が上がると脾臓からインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンには糖分が筋肉に取り込まれるのを促す働きがあります。
そしてその過程でタンパク質も一緒に筋肉へと運んでくれるので、筋肉をより大きくなるのを強力に助けてくれます。
これが“糖が筋肉を育てる”という最大の理由です。
正しい糖分の摂り方
まずは運動の前、だからといって砂糖を口に入れるわけではなく、スポーツドリンクなどでけっこう。
それかフルーツを食べるとより一層効果的。
フルーツにはビタミン類が含まれてるものが多く、特にビタミンCは保水力があり、筋肉の粘度を高めて肉離れのリスクを減らしてくれる。さらに腱や靭帯を構成するコーラゲンの合成を促してくれるから怪我の予防に最適。
また、タンパク質の摂取量が増えるとそれに応じて体のカルシウム要求量も増加します。
体がそれによってカルシウム不足に陥ると骨を溶かしてまで補おうとします。
つまりは骨の強度が低下します。
摂りすぎに注意
糖分は重要なエネルギー源であると同時に、摂りすぎると体に悪影響を及ぼすものでもあります。糖尿病や肥満など。
それでも甘いものが大好きという人は、人工甘味料がオススメ。
人工甘味料には糖アルコールと合成甘味料があって、天然素材のエリストール・キシリトール・ソルビトール。
人工的に合成された、アスパルテーム・アセスルファムK・スクラロース・ネオテーム。
人工甘味料はカロリーになりにくく血糖値もあがりにくいです。
主に低カロリーや糖質0とうたうスポーツ飲料に含まれています。